実際のプレイ風景です。
旧作に比べ、畳み掛けるようなプレイと判定の嵐は、奇譚特有の、無力なPCが事態の遷移を見守るしかない、という王道を行っています(それでも、実はきっちりとシナリオに介入して一人助けているのがポイントですか(笑))。
登場キャラクターの紹介
柳瀬 綾子(やなせ・あやこ)
バレー部所属の『視鬼能力』者。脊椎の反射のみで生きる体育会系。
大場 真(おおば・まこと)
好奇心旺盛なオカルトマニア。目前の事件や危機よりも知識が優先する。
矢部 泰弘(やべ・やすひろ)
イタコさん。
放課後奇譚・改リプレイ 〜
学校な怪談、あるいは呪いと友人に関する考察
ST | さて、それでは始めよう。今回の舞台は、香ノ宮市(こうのみやし)八社区(やつやしろく)にある二社(ふたつやしろ)高校。 | |
柳瀬 | 二社・・・。 | |
ST | 八社区には八つ高校はない。いや、八つぐらい高校はあるけど、あるのは二社高校と八社高校。他はもっと別の名前が付いてる。 | |
大場 | 社・・・。 | |
ST | 公立は地名を高校名にすることが多いからね。二社は八社区二社町にあるから二社高校、ってわけだ。 さて、では皆さんは2−Aの同じクラス、と。 |
|
大場 | そうでーす。 | |
ST | で、皆さん、いわゆる仲良し三人組、ということで。 | |
矢部 | はーい、仲良しでーす。 | |
ST | さて、では放課後、そろそろ帰ろうかな、という時間だ。 | |
柳瀬 | 「さーて、どうする?帰りにヤックでも寄ってく?」(笑) | |
大場 | ヤックってなに? | |
注:マクドナルドのぱちもんです。ちなみに、香ノ宮ではドナドナバーガーと言うハンバーガーチェーン店が主流です。さらに余談ですが、ファミレスではGhoul(ぐーる)が、高級ファミレスではないちんげーるが主流です。 | ||
ST | で、まあ帰ろうと階段を下りていくと、逆に階段を上っていく女生徒とすれ違う。 | |
大場 | んー? | |
ST | さて、知覚力の判定をよろしく! | |
柳瀬 | みんな一緒にいるんだよね? | |
ST | うん。 | |
矢部 | 成功。 | |
大場 | 3、成功。 | |
ST | ちなみにピンゾロはファンブル。6ゾロはクリティカル。 | |
一同 | 危ねー(笑) | |
柳瀬 | 自慢じゃないけど、知覚は低いよ?(笑) ・・・成功。 |
|
矢部 | 全員成功。 | |
ST | OK。女生徒の様子がおかしい。 | |
柳瀬 | あの日かな(笑) | |
ST | で・・・、ちょっと待て。『霊媒体質』と『視鬼能力』者? | |
一同 | (笑) | |
ST | ちょうどいい(笑) まず、『視鬼能力』者、その女生徒に人影が重なって見える。 |
|
柳瀬 | なんか見える見える(笑) | |
ST | 次に『霊媒体質』は、突然口が勝手に動く。動いて訳の分からない言葉を口走る。 | |
矢部 | 「口が勝手に・・・」(笑) | |
ST | その女生徒が通り過ぎる時ね。で、通り過ぎると口は動かなくなる。 | |
矢部 | 「俺は何を言ってたんだ?」 | |
ST | よく分からない。 | |
大場 | みんなにも聞こえない? | |
ST | いや、何かぶつぶつ呟いていた様にしか聞こえない。 | |
矢部 | 「口が勝手に・・・」 | |
ST | で、そのままその女生徒はどんどん怪談を上がって行く。 | |
大場 | 「んー、どうしたんだ?」 | |
矢部 | 「何か、嫌な感じ」 | |
ST | で、下の方から、「春奈ー、どうしたの?」と声が聞こえてくる。 | |
矢部 | そっちを見ると? | |
ST | 女生徒が二人いる。 | |
矢部 | 慌てて? | |
ST | いや、全く。普通だよ。廊下に溜まってて、突然、階段を上って行ったから、どうしたの?と言った感じかな。 | |
柳瀬 | 「あの子、憑かれているね」 | |
矢部 | 「疲れてた割には階段上って行ったね」(笑) | |
大場 | 「勉強疲れかな?」 | |
矢部 | 「元気そうな気もしたけど」 | |
大場 | そっちの疲れてるじゃなーいって?(笑) | |
ST | はい。君たちがそんな漫才をやってると、階段の窓から、その人が落ちてくるのが見える。 | |
大場 | 「今、誰か落ちたぞ!」と、見に行く。 | |
ST | 窓をがっと開けて見ると、女生徒が潰れてるよ。さっきの女生徒だ。 | |
矢部 | 俺、見ない。 | |
大場 | 「誰か、先生を呼んで来い!」 | |
柳瀬 | 「えっ?えっ?!えーっ!!」(笑) | |
ST | 死体を見た人は? | |
柳瀬・大場 | はーい。 | |
ST | はい。生命点に2点のダメージね。精神的にダメージを受けた。 | |
大場 | げふう。 | |
ST | わざわざ頭から落ちた感じかな。 | |
矢部 | 「お前ら、よく見る気になるな」 | |
ST | 当然、下じゃすでに大騒ぎになってるんで、先生を呼ぶ必要もない。グランド側に落ちたからね。 | |
矢部 | 「厄日かな、早く帰ろう」 | |
柳瀬 | 全校生徒に早く帰れみたいな命令が出るでしょ。 | |
矢部 | 「帰ろう。寄り道する気分も無くなった」 | |
大場 | 女生徒の友達の方を見る。 | |
ST | 君たちと一緒だよ。唖然としている。 | |
矢部 | ・・・知らない人だし、帰る。 | |
ST | ああ、もう一つ。その二人の友達のうち一人は、君たちと同じクラスの二村さやかだよ。 | |
大場 | んー、なんで飛び降りたか聞いてみよう? | |
矢部 | その前に、誰が飛び降りたか聞いてみないと。 | |
ST | その前に、なぜ君らがそんなことを聞くのか、という問題が残る。 | |
大場 | 野次馬だから(笑) | |
矢部 | つか、その前にもうそんな気力はないよ・・・。さっき変なことを口走ったのと関係があるのかな、程度。 | |
柳瀬 | 「あの子、憑かれてたからあれが原因なのかな」 | |
矢部 | 「憑かれてた、ってやっぱりそれなの?」 | |
ST | んでは、廊下でなにかやっていると、とりあえず帰れ、という放送が入る。 | |
矢部 | 「帰るか・・・」 | |
柳瀬 | 死体を見たんだよね?まだ憑いてた? | |
ST | そんな、じーっと見るの? | |
一同 | (笑) | |
大場 | あんなの初めてだあ!ってじっと見るの?(笑) | |
柳瀬 | それはすごく嫌なんだけど(笑) | |
矢部 | 根性入れて見てや(笑) | |
柳瀬 | プレイヤー的に・・・、見たほうが早く進む? | |
大場 | 放課後奇譚だし。 | |
矢部 | きっと大丈夫だよ(笑) | |
ST | 放課後奇譚は事件を解決しようなどと思ってはいけない。 | |
注:放課後奇譚は、怪事件を『体験』するTRPGであり、その『解決』を目指すのではありません。 解決は、他のTRPGに任せるのです(笑) |
||
柳瀬 | 「・・・じゃあ、帰ろう」(笑) | |
ST | OK。帰った。 | |
大場 | 「じゃあ、帰りに・・・」(笑) | |
矢部 | 「一人で食ってけ」(笑) | |
ST | はい、じゃあ次の日だ。 | |
矢部 | 朝の新聞にもなにか載ってるかな? | |
ST | 朝の新聞にも、「二社高校で飛び降り自殺!」みたいな見出しが躍ってるよ。 | |
大場 | てことは全体朝礼があるね。 | |
柳瀬 | 黙祷ー、が。 | |
ST | あるよ。グランド・・・、いやグランド側に落ちたから、まだそんなことはできないか。 | |
矢部 | なるほどね。体育館で? | |
ST | うん。体育館で。 | |
矢部 | カーテンでも張って近寄れないようにしてる? | |
ST | うん。マスコミ対策もばっちりで、訓辞があって黙祷があって、という感じ。 | |
大場 | で、どこのクラスの人だったの? | |
柳瀬 | 言うでしょ? | |
ST | 飛び降りたのは、御岳春奈(みたけ・はるな)。君たちと同じ二年生ね。 | |
矢部 | 同じ学年か・・・。 | |
ST | で、朝はそんな感じだけど、昼ごろにはすっかり元通りかな。 | |
柳瀬 | お約束通りね。 | |
矢部 | まあ、関係ない人はそんなものでしょ。 | |
ST | 『噂を聞く』を・・・、誰も持ってないな? | |
一同 | ないよ(笑) | |
ST | なんで誰も持ってないのかな。 | |
大場 | だって『オカルト知識』だもん。 | |
柳瀬 | だって『視鬼能力』だもん。 | |
矢部 | だって『霊媒体質』だもん。 | |
ST | 何で誰も持ってないのかな(笑) | |
柳瀬 | 人数が少ないのがポイントかな。 | |
ST | 『噂を聞く』は最重要だよ。 | |
大場 | 最優先事項だったのか(笑) | |
注:このリプレイの直前に見せられた奴です。めっちゃ痛いつーか、恥ずかしーわ、あんた(笑) | ||
ST | しょうがないな・・・、じゃあ知覚力で判定をして、成功したらさらに命運で判定して。 | |
矢部 | 失敗。 | |
柳瀬・大場 | 成功。 | |
ST | んでは、その辺りに噂がごろごろしている。 | |
注:『噂を聞く』を持っている場合、自動的に噂を聞いていることになります。 | ||
ST | 「あの御岳さんが自殺するなんてねー」みたいな。 | |
大場 | 噂からするとどういう人なの? | |
矢部 | 自殺とかしそうにない人。 | |
柳瀬 | 総合判断を。 | |
ST | そうそう、昼休みに輪の中心になってるのは、昨日の御岳さんの友達だよ。 | |
大場 | はいはいはい、二村さやかね? | |
ST | 昨日のことについてクラスの人と話している。 話では、自殺する直前までぜんぜん普通だったらしい。普通にだべってて、いきなり離れて行って、そのまま屋上から飛び降りた、という話をしている。 |
|
柳瀬 | ひたすら聞き耳。 | |
ST | で、もう一度知覚力の判定をよろしく。 | |
柳瀬 | 知覚力は低いんだけどな・・・、成功。 | |
大場 | 成功。 | |
ST | 全員ね。 | |
矢部 | 失敗。 | |
ST | ん、成功したら・・・、別の方向から、階段を上がっていった御岳さんは訳の分からない言葉を呟いてた、ノイローゼ気味だったんじゃないの?と言う声も聞こえてくる。 | |
柳瀬 | 「ノイローゼ気味だったんだって」と、矢部君に振る。 | |
矢部 | どうしよう、俺もぶつぶつ呟いてたし(笑) | |
ST | んー、ではここで『オカルト知識』のある大場くんは知覚力の判定。 | |
大場 | ・・・9、で失敗(笑) | |
ST | 命運は? | |
大場 | うぉぉぉ、命運で振りなおしや! ・・・成功。 |
|
矢部 | ぎりぎり成功。 | |
ST | OK。それでは昨日、矢部君がぶつぶつ呟いてた言葉は魔術めいていた、と思う。 | |
大場 | んでは、「昨日、君が呟いていたのは魔術みたいだった」と。 | |
矢部 | 「そんな事言われても、口が勝手に動いてたんだ」 | |
柳瀬 | 「あなたが呪ったの?」(笑) | |
矢部 | 「俺は無実だー」(笑) | |
ST | そんなことを言っていると、二村さんがよいしょっと立ち上がるよ。 | |
大場 | 見る。 | |
柳瀬 | 見てみる。 | |
ST | 人影が重なって見える。柳瀬はね。 で、矢部くんは口が勝手に動き出す。 |
|
矢部 | やばい、昨日と同じ状況だ! | |
大場 | その言葉を聴く(笑) | |
柳瀬 | とりあえず二村さんの行動阻害に走る! | |
ST | んーとね、ざっざっざっと歩いていって窓をがっと開けて、ていっと堕ちていくけど。 | |
一同 | うわーっ。 | |
柳瀬 | 待ってー、行動阻止ー。 | |
ST | じゃあ、敏捷力の判定ね。 | |
柳瀬 | ・・・成功。 | |
ST | ん、とりあえず捕まえて・・・、体力の対抗判定しようか?(笑) | |
大場 | 向こうは化け物がついてるから異常に高いんじゃない(笑) | |
柳瀬 | ていっ、差分2で成功。 | |
ST | 2ね、ばしーっと振り払われる。 | |
大場 | さすが化け物じみている(笑) | |
矢部 | なにかが憑いてるんだよ、今は。 | |
ST | んー、その前に柳瀬の場合は人影が怖くて近寄れない気もするけど。 | |
柳瀬 | やっぱりさ、頭よりも体が先に動く性質だから。 | |
ST | 脊椎で生きてる感じね(笑) で、すごい力だった。柳瀬さんが吹っ飛ばされるから、何事だ、みたいな感じで、注目が集まった瞬間、二村さんは窓から飛び降りていく。 |
|
矢部 | ひーっ!飛び降りた瞬間、もうそっちを見るのは止め。 「・・・まただよ」、飛び降りた瞬間はまだ口走ってるの? |
|
ST | うん。 | |
柳瀬 | 吹っ飛ばされて、尻餅ついてる感じ。 | |
ST | で、教室内は唖然。誰も何も言えない。 | |
柳瀬 | もう見ない。 | |
ST | で、しばらく唖然とした後、警察だー、先生だーという騒ぎがぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあと始まる。 | |
大場 | 見ていい? | |
ST | 見る前に・・・、大場君は知覚力の判定を−2で。 | |
大場 | ・・・・ぜんぜん駄目・・・。 | |
柳瀬 | 命運だ! | |
矢部 | 今日は強気に命運だね(笑) | |
大場 | 失敗だーっ!駄目だーっ! | |
一同 | (笑) | |
ST | では何か思い出しかかったけど、思い出せない。ただ、あれが魔術であることは確信できた。 | |
矢部 | 問題はなぜ僕の口まで一緒に動くんだ? | |
大場 | さあ? | |
ST | あ、死体を見たら生命点に1点ダメージね。今回は低かったから、かなり綺麗。だた、死体であることには違いない。 | |
大場 | そうだった(笑) | |
矢部 | 「あああぁぁ、もう気分悪い・・・」 | |
ST | では、騒ぎが始まって、先生が来ると、とりあえず帰れ、と言われる。 | |
矢部 | 情け容赦なく帰る。 | |
柳瀬 | そこで、冷静に周りを観察する、という行動は? | |
ST | どうぞ、知覚力の判定をしてね。 | |
柳瀬 | ・・・失敗。 | |
大場 | 命運? | |
柳瀬 | 成功。 | |
ST | ふむ。命運使いすぎ(笑) そこで冷静になって周りを見渡すと、『黒いセーラー服の女』がいるよ。 |
|
矢部 | 生徒じゃなくて? | |
ST | いや、普通はセーラー服は黒くないでしょ? | |
柳瀬 | 見えるとか? | |
ST | 普通に見えるよ。ただの人間だ。黒いセーラー服だ、うちの学校の生徒じゃないね、と思う。 | |
柳瀬 | 「なんか黒いね」 | |
矢部 | すぐそば? | |
ST | いや、そばじゃないよ。で、左右を見回してから、騒ぎに紛れて消える。 | |
大場 | 死体を見た後、「どこかで聞いたことがあるんだよなあ」と考え込む。 | |
柳瀬 | んー、じゃあ、帰る。 | |
ST | ん、帰るね。じゃあ、帰ろうとした皆さんは命運の判定をよろしく。 | |
一同 | うっ。 | |
柳瀬 | 使いまくったのに(笑) | |
柳瀬・矢部 | 成功。 | |
大場 | 失敗。 | |
ST | えーとね、成功した人、命運との差分が大きいのは? | |
大場 | −6(笑) | |
矢部 | 6で僕。 | |
ST | んでは、君が帰ろうとすると・・・、みんな一緒に帰ってるの? | |
一同 | うん。 | |
ST | OK、集団下校ね(笑) 帰ろうとすると、例の『黒いセーラー服の女』が人待ち顔に校門に立っている。 で、ある女生徒を見つけると、そちらに歩いていく。 |
|
矢部 | うん。その女生徒をチェック! | |
ST | んー、同じクラスじゃないから、知覚力で判定。 | |
矢部 | きついなあ・・・。全員? | |
ST | んー、多分教えるでしょ?なら全員でいいよ。 | |
ST | やはり失敗。つか、全員失敗。 | |
柳瀬 | 命運!・・・成功。 | ST | んでは、隣のクラスの松島さんだ。 |
柳瀬 | 「あ、隣のクラスの松島さんだー。あの黒い制服の人と知り合いなんだ」 | |
ST | で、『黒いセーラー服の女』が松島さんをがっしと捕まえて何か問いかけると、松島さんは脱兎の如く逃げていく。 | |
柳瀬 | 「あ、あれ?」 | |
ST | で、その『黒いセーラー服の女』はにやりと笑って、てってってっと去っていく。 | |
矢部 | 「なんか不気味な女だな」 | |
大場 | 「んーなんだろな」 | |
ST | んで、さらに後ろから声を掛けられる。 「二社高校の生徒さんですよね?」しゅたっ(手を上げる擬音)。 |
|
大場 | 見てみる。 | |
ST | 聖陵学園の制服を着ている可愛い男の子だ。 | |
柳瀬 | 「可愛い」(笑) | |
大場 | 可愛いって(笑) | |
ST | で、身長に余るぐらいのでかい何かを布に包んで背中に背負ってるよ。 | |
矢部 | すごい怪しい(笑) | |
ST | 顔はすごいさわやかでにこやかで可愛いけど、すごい怪しい(笑) | |
柳瀬 | そんなことは全然気にせずに、「そうですよ」(笑) | |
ST | 「何かあったんですか?」と、分かりきったことを聞いてくるよ。 | |
大場 | 「いや、別に」 | |
柳瀬 | 「いえ、別に何もないですよー」 | |
聖陵学園の生徒(ST) | 「ええっ?!そうなんですか?生徒さんが集団下校なんておかしいじゃないですか」(台本を素で読む感じで) | |
柳瀬 | 「あああああ、自殺がありましたね」 | |
聖陵学園の生徒 | 「え?!自殺なんですか?もしかして二件目ですよね?」(台本を素で読む感じで) | |
大場 | 「そうですけど」 | |
柳瀬 | 「よく知ってますね?」 | |
聖陵学園の生徒 | 「あはは、そうだと思ったんですよ」(台本を素で読む感じで) | |
矢部 | ・・・この二人を見て、こいつら何者と思うね。 | |
大場 | 「うちの学校に何か用ですか?」 | |
聖陵学園の生徒 | 「いやあ、学校に用事はないんですよ。ここの生徒さんにちょっとだけありまして」 | |
大場 | 「ふーん」 | |
柳瀬 | 「知ってる子だったら呼んで来ますよ」 | |
聖陵学園の生徒 | 「松島さんって知ってますか?確か、松島倫子と言ったはずです、2−Dだったかな?」 | |
矢部 | 隣のクラスじゃなかったっけ? | |
柳瀬 | 「さっき帰ったような気がしますねー」 | |
聖陵学園の生徒 | 「ちっ、逃したか・・・」、ぼそっと。 | |
矢部 | 逃した(笑) | |
柳瀬 | 「えっ?」 | |
聖陵学園の生徒 | 「この件には深入りしない方がいいと僕は思います」 | |
大場・矢部 | 「はあ」 | |
柳瀬 | 「えっ?」 | |
聖陵学園の生徒 | 「じゃっ!そういうことで!」しゅたっ!(手を上げる擬音) | |
ST | と、去っていくよ。 | |
矢部 | 去ってく姿を見て、「なんだったんだろう、あれ」 | |
柳瀬 | 「新手の勧誘かな?」 | |
ST | いや、あれが聖陵学園の生徒だと思えば。 | |
柳瀬 | そうなのね(笑) | |
矢部 | 「あの学校はああいうのばっかりなのかな・・・」 | |
大場 | 「あの背中のはなんなんだろう」 | |
矢部 | 「まあいい・・・、帰ろうか」 | |
ST | ん、では帰った・・・。 次の日だ。 |
|
矢部 | 変わらず学校。そして、二日続けて朝礼。 | |
柳瀬 | また体育館で。 | |
ST | ん、そんな感じでいつもどおりだけど、さすがに今回は昼休みになってもまだ静かだ。 | |
柳瀬 | カウンセリングでも設置されているね。悩みがあるなら来なさいみたいな。 | |
大場 | 誰も行かないんだけどね。 | |
矢部 | 身も蓋も無い。 | |
柳瀬 | そんなもんでしょ。 | |
ST | んで、昼休みなんだけど・・・、誰も『噂を聞く』持ってないね。 | |
一同 | うん。 | |
ST | んでは、またまた知覚力と命運でよろしく。 | |
矢部 | 失敗! | |
柳瀬・大場 | 命運をクリティカルで成功!(笑) | |
ST | 二人揃って。 | |
一同 | 意味ねえーっ!(笑) | |
ST | まあいいや、噂がよく聞けたということで。 | |
一同 | おおぉー。 | |
ST | んでは、噂その1。 昨日自殺した二村さんと、南波と言う生徒、それと最初の御岳さん三人組みで・・・、 |
|
柳瀬 | 仲良し三人組みって奴ね。 | |
ST | そうそう。で、それで二村さんと南波さんが御岳さんの死について大声で怒鳴りあっていた、という噂。 | |
柳瀬 | ほうほう。 | |
ST | 噂その2。 南波さんが松島さんを問い詰めていたが、松島さんの方は大笑いして去っていった。 噂その3。 松島さんが屋上で何かやっていた。 |
|
一同 | はっ? | |
ST | で、さらに噂その4。 幽霊みたいな『黒いセーラー服の女』がその辺をうろついている。 |
|
大場 | 幽霊なの? | |
矢部 | 幽霊みたいな。 | |
ST | で、噂その5。 聖陵学園の生徒がいるから気をつけろ。 |
|
一同 | (笑) | |
大場 | なんじゃそりゃあー(笑) | |
矢部 | あの学校の生徒ならなにがあってもおかしくないと言うことで(笑) | |
柳瀬 | あの学校だからねえ。 | |
大場 | ん、「とりあえず屋上が気になるんだけどさ」 | |
柳瀬 | 「気になるね」 | |
大場 | 「行ってみない? 今閉鎖中かな?」 |
|
柳瀬 | 「開いてるかもよ」 | |
大場 | 「じゃ、行ってみよう」 | |
矢部 | 「気楽な奴らだ」 て言うわけで、身の危険も顧みずに屋上に行くことになりました。 |
|
ST | 屋上にごー(笑) その前に、屋上に行こうとすると『黒いセーラー服の女』が前を歩いている・・・、前を階段を上っている、って感じね。 |
|
矢部 | 「一緒のところを目指してる気がするけど」 | |
大場 | 「同じとこに行こうとしてるけど」 | |
矢部 | 「なんだか嫌な感じというか」 | |
大場 | 気まずいというか。 | |
柳瀬 | 気にせず屋上に。 | |
ST | 追い抜いて? | |
柳瀬 | いやいや、普通に後ろから。 | |
矢部 | 追い抜くんじゃないのか? | |
柳瀬 | まあ、とりあえずそこまでする必要はない。 | |
ST | んじゃ、屋上の扉に手をかけたところで、君たちを振り返るよ。 | |
柳瀬 | んー普通に上に上がっていく。 | |
ST | じゃあ、扉を開けて、「どうぞ」と譲ってくれるよ。 | |
大場 | じゃ、譲られる。 | |
矢部 | その譲ってくれた顔は? | |
ST | いや、普通だよ。 | |
大場 | じゃ、お先に、と。屋上に出る。 | |
ST | んでは、屋上だ。 松島さんと南波さんが向き合っている。 |
|
一同 | あれ? | |
矢部 | こっそり見るか? | |
柳瀬 | 陰に隠れて。 | |
大場 | 聞き耳? | |
ST | 隠れるもなにも、開けた瞬間にその前の方にいるから隠れるもなにもないよ? | |
矢部 | この場合は堂々と何もなかったように。 | |
柳瀬 | 反対側に行くって? | |
ST | OK。そうすると、突然松島さんがフェンスをよじ登り始めるよ。 | |
一同 | えっ? | |
柳瀬 | 「待ったーっ!!」 | |
矢部・大場 | 押さえに走る。 | |
大場 | えっえっえっと言いながらみんな走る(笑) | |
ST | そうだなあ・・・、敏捷力の−4で判定してね。 | |
柳瀬 | ・・・命運かな(笑) | |
矢部 | こいつは(笑) | |
大場 | ・・・6、5!駄目(笑) | |
柳瀬 | 失敗。 | |
矢部 | ・・・失敗。命運で成功! | |
ST | ん、松島さんに向かってタックル、と。 | |
矢部 | がしぃっと。 | |
ST | ん、フェンスだからさすがにそのまま堕ちるとか、さらに登っていくことはできないね。 | |
大場 | じゃあ、その上からさらに覆いかぶさる。 | |
柳瀬 | さらに(笑) | |
大場 | アメフトの如く(笑) | |
ST | んー、まあ一番最初にタックルした人は3点ダメージね。 で、松島さんはなにかぶつぶつ呟いている。 |
|
矢部 | え?俺は大丈夫かな? | |
ST | いや、君の口もぶつぶつと呟きだす。 | |
柳瀬 | ということは私は見えてる? | |
ST | もちろん、松島さんに人影が重なって見えるよ。 | |
矢部 | 「どうにかしてくれーっ!」って叫びたいけど叫べない(笑) | |
柳瀬 | で、首を南波さんに向ける。 | |
ST | 南波さんはめちゃめちゃ驚いてるよ。「うわっ」って感じ。 | |
柳瀬 | 「あなたなの?」と、とりあえず叫んでみる。 | |
ST | 南波さんは、「何の話をしてるんだか私には分からないわ」、と答える。 | |
矢部 | それよりもまず助けて欲しいんだけど。 | |
ST | んーそうすると、今まで静観していた『黒いセーラー服の女』が近づいてくる。 | |
柳瀬 | 見る。 | |
大場 | 一生懸命押さえてる。 | |
矢部 | 押さえてるから見えない。 | |
ST | んで、『黒いセーラー服の女』が、「参ったなあ」、と一言。 | |
矢部 | ・・・対応は任せたよ(笑) | |
柳瀬 | なぜこっちに振るの?!(笑) | |
大場 | 捕まえてて身動き取れない(笑) | |
柳瀬 | みんなで捕まえてる気がするんだけど(笑) じゃあ、同じように「あなたなの?」と。 |
|
ST | 「貴方、他に言うことは無いの?」と返されるよ。 | |
一同 | (笑) | |
大場 | 素直に「ないっ!」て言えば?(笑) | |
柳瀬 | 「あるわけないじゃない!」(笑) | |
ST | じゃあ、『黒いセーラー服の女』が「感謝しなさい」と言って、何か短く唱えて手を振ると、松島さんに憑いてた人影が消えるよ。 | |
矢部 | 「あれ、大人しくなった」 | |
ST | そうすると、白目を剥いて松島さんは気絶している。 | |
矢部 | 口は? | |
ST | 止まってるけど、影響を受けて意識が朦朧としてるよ。 | |
矢部 | 「うぅう」 | |
柳瀬 | 「えっ?」 | |
ST | で、そこで『黒いセーラー服の女』が南波さんを振り返ったところで、開いていた扉がもう一度派手に開かれるよ。 | |
柳瀬 | 来た。聖陵学園の生徒だ。 | |
ST | そうすると例の巨大なものを持った生徒が。 で、『黒いセーラー服の女』をびしっ!と指差して、「見つけたぞ!」と叫んでいる。 |
|
大場 | 松島さんを押さえた体勢のまま、「なに?なに?」 | |
矢部 | 最早半分夢の中。 | |
ST | で、背中から巨大なものを取り出して布を解くと、巨大なツヴァイハンドラーが出てくる。 | |
大場 | 「うわあ」 | |
ST | 『黒いセーラー服の女』も、「げっ」て顔してるよ。 | |
柳瀬 | 話が見えないんですけど(笑) | |
矢部 | 普通そうだろ?(笑) | |
大場 | ・・・逃げる。 | |
ST | んでは、『黒いセーラー服の女』は逃げていくよ。 | |
大場 | どこに?入り口にはその巨大なもの持った奴でしょ? | |
ST | うん。それをパスして行く。 | |
柳瀬 | あ、あれ? | |
ST | ん、聖陵学園の生徒が「そこまでだぁっ!」って巨大なものを振って、それをかわしてからパスして行くよ。 | |
大場 | おおお、すごい。 | |
柳瀬 | ぽかーんとした状態から、「あなたも一体何なのよ?」 | |
ST | いや、君たちはすでにOUT of 眼中。 「待てぃっ!」と追いかけていく。 |
|
柳瀬 | 「・・・誰か説明して」(笑) | |
大場 | 「あれ誰?今のなに?え?」 | |
矢部 | すでに夢の中(笑) | |
柳瀬 | とりあえず、矢部を揺さぶる。 | |
ST | そっちはすぐに目を覚ます。 | |
矢部 | 「とりあえず、松島さんを保健室に運ばない?」 | |
ST | OK。運んだ。 | |
柳瀬 | しまった。南波さんは? | |
ST | 南波さんの姿がいつの間にか消えている。 | |
柳瀬 | 下に転がってるとか? | |
ST | いや、まだ転がってないよ? | |
矢部 | ・・・いつ転がってもおかしくないのね。 | |
大場 | もしかして、『黒いセーラー服の女』、返した? | |
柳瀬 | なるほど。呪詛返し。 | |
ST | で、保健室。一応、保険医に何があったのか?と質問を受ける。 | |
柳瀬 | 素直に「自殺しようとしていたので止めました」 | |
ST | 「何で気絶してるの?」 | |
大場 | 「当たり所が悪かったのかな」(笑) | |
柳瀬 | 「フェンスに頭ぶつけたのかな」 | |
ST | 「分かりました。詳しいことは聞きません。帰りなさい」 | |
柳瀬 | 「詳しいもなにもそれが全部なんですけど」 | |
ST | いや、もう保険医にとっては君たちが犯人になってるから、とっとと帰れと言われる。 | |
矢部 | しくしくしく(笑) 怪我までしたのに下手人扱いか。 |
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ST | んでは次の日かな。 | |
大場 | その前にその日のうちに、さっき聞いた呪文を調べる。 | |
ST | 調べる。んじゃあ、知覚力の判定を−5で。 | |
大場 | −5?・・・2か。 | |
柳瀬 | クリティカルじゃん? | |
大場 | いや、2はファンブルだから、クリティカルのみ? | |
柳瀬 | やめとけ?(笑) | |
大場 | ・・・失敗。やっぱわかんない。 | |
ST | んー、まああれがアフリカ系の呪文だとは思った。 | |
大場 | またマニアックなものを使ってるなあ。 | |
ST | ただし、純アフリカにしては少しおかしい気がする。 | |
大場 | なんにせよ、すごいマニアックな。 | |
ST | そうそう、普通はこんなことやらんだろ、みたいな。としか分からない。 | |
ST | で、次の日だ。新聞チェックは? | |
柳瀬・矢部 | はい。 | |
ST | では、新聞に南波さんが死んでいる。 | |
矢部 | あの後か。 | |
柳瀬 | どこで飛び降りたことになってる? | |
ST | 自宅で自殺。 | |
柳瀬 | 自宅? | |
ST | ただ、自殺にしては不自然だから、殺人事件としても捜査みたいな記事が出ている。 しまった。そうなると新聞に出ないか? |
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柳瀬 | そだね。 | |
ST | となると、一週間ぐらい後にそういう事実を知ることになる。 | |
矢部 | つまり我々は、「南波さん、学校に来ないね」とか話してるのね。 | |
ST | そうなるね。それと、同じく一週間ぐらいすると、松島さんが転校した、とか話もね。 | |
柳瀬 | 『黒いセーラー服の女』は? | |
ST | 最近見ない。 | |
柳瀬 | 聖陵学園のあの子は? | |
ST | そっちも見ない。まあ、『黒いセーラー服の女』は、八社駅でたまに見ることはある。 | |
一同 | ほう。 | |
ST | まあ、とは言え八社駅に行くことは少ないだろうから、見ない。 で、普通の学校生活に戻りました。 |
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矢部 | 「で、結局一体なんだったんだろう?」 | |
柳瀬 | 「なんだったんだろう?」 | |
大場 | 「なんだったんだろう?」 | |
ST | はい、終了ー。 |