天球賛歌事件 データセクション

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データセクション

 シナリオ内で登場した呪文、魔道書、神性のデータを紹介します。

禍歌(グロスの歌):
 グロスの歌う歌は本来人間には理解できないものですが(それは電波や電磁波に乗って、奇妙な音となって現れます)、それを黒澄綾の「狂気の音楽的才能」を持って人間にも聞こえる歌に変換したもので、本来は呪文ではありません。
 ただし、この歌から受ける影響は「グロスとの接触」に匹敵するものであり、即効性はありませんが徐々に効く者の精神を蝕んでいきます。
 この歌を最初に聞いた場合に1/1D4のSANを失う可能性があります。
 以降、累積でSANを50消失するか、グロスと接触するまで、この歌を聴くたびに0/1のSANを失います。
 禍歌は現在のところ黒澄綾本人以外、歌うことができません。
 また、この歌を長時間聞くと、グロスからの電波(天球音楽)を受信できる体質になります。その為、時折、あるいは常に電波を受信し、何もなくとも天球音楽が頭の中で鳴り響くことになります。
(強い電波や、磁力を浴び続けると、それ自体が電波を受信可能な特性を持ったり、磁力を持ったりするのと同じです)。

黒澄綾の楽譜:
 黒澄綾の手書きの、禍歌の楽譜です。
 読んでも特に影響はありませんが、楽譜の所々に「緋色の不協和音」「深海の鯨の番」等々、楽譜とは思えない、また詩的とも遠い表現が書かれています。
 この楽譜は演奏に《芸術》のピアノで-50%(パフォーマンス(ピアノ)DC:25)のロールに成功すると弾きこなすことができます(ピアノ以外の楽器を使用した場合はさらに-30%(DC:30)されます)。
 もしもこの楽譜を弾きこなしてしまった場合、弾き手は1/1D6、聞いた者は1/1D4のSANを失う可能性があります。
 禍歌と異なりこちらは一度聞くと以降はSANを失うことはありません。

アーティファクト:天球音楽受信機:
 グロスからの電波を受信する機械です。一見すると古びたラジオの様に見えますが、ダイヤルの類は一切ついておらず、まったく操作できる箇所がありません。
 時折、グロスからの電波を受信し、「天球音楽」を奏でます。この楽の音は、「轟くような重低音」「深海にいるクジラのつがいの歌声」「ブンブンとうなるような囁き声」「緋色の不協和音」と言ったもので、この楽を最初に聞いた場合は、1/1D6のSANを失う可能性があります。
 なお、この受信機はまったく操作することができません。たとえグロスの信者であっても、いつこの受信機から楽の音が流れてくるかは分からないのです・・・・・・。
 ただし、天文学のロールに成功した場合で、なおかつ詳細にこの受信機が楽を奏でる日時を観測した場合には次の楽の流れる日時をアイデアロール(【判断力】DC:10)で当てることができます。
 このアーティファクトのルーツについては不明で、果たしてイギリスから送られてきたものであるかも定かでは有りません。もちろん、その目的ですら不明です。
 電源が無いことや、当時の技術では遠い天体の電波を受信、分析することなどは出来ないことを考えると、「ミ=ゴ」か、あるいは「シャッガイからの昆虫」等の地球外文明の産物であることは間違い有りません。

魔道書?:真田幸の論文:
 真田幸による手書きの論文か、あるいはその写しです。
 内容に関しては、イギリスにおけるフォークロアの研究と、日本における民俗学の比較、と言った内容なのですが、その他にイギリスにおける民俗学のフィールドワークの記録があり、その多くはセヴァーン峡谷におけるGlaakiと呼ばれる神の信仰についての研究と、書簡集(?)Revelations Of Glaakiの研究となっています。
 Revelations Of Glaakiの全般的な研究ではなく、主に第5巻の内容となっており、グロスに対する記述が大半を占めています。
 この論文を読むには通常は平均三日、斜め読みで2時間かかります。
 SANの喪失は1/1D6で《クトゥルフ神話》に+3%(《クトゥルフ神話》+1ランク)。呪文はありません。

魔道書:グラーキの黙示録:
 原書は12巻からなるものであると言われていますが、ここで発見されるのは1865年に9巻で出版されたものの、第5巻です。
 かなりぼろぼろになっているだけでなく、何ページかまとめて切り取られていたり、あるいは破損している箇所も存在し、完全に内容を把握することはできません。
 内容としてはグロスに関する記述が大半を占めています(グロスの概要がなんとなく分かる程度です)。
 この書物を読むには≪英語≫(外国語(英語)DC:15)のロールは必須で、3週間の時間が必要となります。斜め読みには10時間かかります。
 SANの喪失は1/1D4で《クトゥルフ神話》に1%(《クトゥルフ神話》+1ランク)、呪文はキーパーの判断で「グロスとの接触」の習得が可能です。

神性との接触/グロス:
 適切な時期にグロスと接触する事が出来るよう、この呪文をかけるためには<天文学>のロールに成功する必要があります。
 呪文をかけると直ちに、術者の前には惑星サイズの存在の持つ異界の精神が広がる事になり、1D8/1D50の正気度ポイントを失います。
 グロスと接触する事には、真に恩恵と呼べるようなものは何もありません。何故なら術者があまりにもちっぽけで取るに足らない存在であるために、グロスは彼あるいは彼女を認識する事もないだろうからです。

グロス Ghroth、外なる神
 この外なる神は「天災の星」と呼ばれるものの一種であり、ガスや灰や溶解した鉄から構成された、惑星サイズの星のような存在です。
 赤錆色の巨大な天体として出現し、その表面には断層や亀裂が開いています。グロスは時々、その裂け目の下に隠された広大な海の中からいくつかの巨大な目を形成する事があります。
 この存在は自身に課せられた永遠の責務を遂行するために、アザトースの魂無き宮廷の束縛から解き放たれるのです。
 グロスは、無慈悲な星々と死せるオールド・ワン達だけが聞く事の出来る歌をもたらす使者です。グロスの通り過ぎた世界においては、星々は正しき位置へと駆り立てられ、オールド・ワン達は目覚める事になります。

教団:グロスを崇拝している人間は、ほとんどいません。その大半は占星家で、残りも星々に関心を持っている者達です。

その他の特徴:グロスは世界の滅亡の前兆にしてその執行者です。この外なる神が接近する時、潮はその流れを変え、火山は噴火し、世界は恐ろしい嵐や地震や津波に見舞われます。グロスの到来は太陽系にとっても大いなる破滅の前兆となります。何故ならこの外なる神は諸惑星を新しい軌道へと押し出し、その天球の音楽によって暗黒の神々をまどろみから目覚めさせるからです。

 グロスの出現こそがシャガイの滅亡の原因であるという推測もあります。

グロス、ネメシス、破滅の前兆にして執行者
STR N/A CON N/A SIZ N/A INT 14 POW 100 DEX N/A
移動 N/A 耐久力 N/A
ダメージ・ボーナス:N/A
武器:N/A
装甲:N/A
 莫大なダメージを被った場合には、仮定上はグロスが退去させられる可能性があります。どうにかして耐久力を0まで減らした場合、グロスの身体は砕け散って生命のない岩石と塵の雲になります。それからこの前兆はどこか他の銀河系か次元において、完全に再生した状態で出現します。
呪文:なし。
正気度喪失:グロスを見て失う正気度ポイントは、1D10/1D100です。