スレッドA オペラ『黄衣の王』
このスレッドは、オペラ『黄衣の王』にちなんだイベントの起こるスレッドです。
主にオペラ座館内でのイベントとなり、キーパーは上演予定日に合わせて、各イベントを進めてください。
少女歌劇団の中で、本物の『黄色の印』を持っているのは、星川です。
他の劇団員は全てそれを模した『黄色の印』を服に付けているだけですが、手にとって確かめてみないと、それが偽者だと気が付くことは難しいものです。
この『黄色の印』を所持している場合、POWが+1されます。
通常、12:30〜15:30、16:00〜19:00の2回公演なのですが、探索者の期間中は『黄衣の王』の練習に当てるため、1回目の公演は休みとなっています。
- 少女歌劇団の主要メンバー
- 少女歌劇団の団員の話(前期)
- 「黄色の印を見つけたか?」
- 少女歌劇団の団員の話(後期)
- 星川の一人舞台
- リハーサル
- 台本について
少女歌劇団の主要メンバー
彼女らに話を聞いた場合、キーパーは以下の指針で必要に応じて、情報を探索者に開示してください。
星川と月野は、明らかに探索者を敵と見なしている為、無視して立ち去ります(強引な場合、探索者の出方によっては人を呼ぶ等の行動も普通にします。また、この二人は基本的に一緒に行動します)。
また、『黄色の印』については、彼女らは何故それが自分の手元にあるのかは分かっていません(唯一、主要メンバーで『黄色の印』を持っていないのは千鳥だけです)。
・風見
彼女は名実ともに少女歌劇団のリーダーであり、ほぼ全員から慕われています。
表向き、星川との仲が微妙のように思われていますが、二人とも本格的なものがやりたい、という点で考えが一致しています。
メンバー間の人間関係も把握しており、唯一詳しく知らないのは千鳥のことだけです。
『黄衣の王』については、その起源は知りませんが、星川がどこからか脚本を手に入れてきたことを知っており、二人して支配人を説得して今回の公演に漕ぎ着けています。
・深雪
彼女は少女歌劇団の姐さん的存在で、風見とはまた違った意味で団員から慕われていますが、一部のメンバー(特に同世代)からは微妙な目で見られています。
特に星川、月野のよき理解者である為、彼女らと特に仲が良く、よく一緒に行動しています。
人間関係には無頓着とまでは行きませんが、気にしないことを一種の処世術にしている為、メンバー間の人間関係はあまり知りません。
『黄衣の王』については、星川から清水が書いたものであることを教えてもらっており、これを上演するとちょっとすごいことになる、と認識しています。
・花村
彼女は少女歌劇のメンバーの中では確かに目立つ存在なのですが、それでも中心メンバーとも言えず、微妙な立場に居ます。
表向きは星川、月野とも仲が良いのですが、あくまで表向きだけであり、それほど親しい訳ではありません。その為、メンバーの表面的な一般情報は持っていますが、それ以外のところはあまり知りません。
『黄衣の王』についても、その経緯をほとんど知らず、辛うじて中心的な配役を得ているに過ぎません。
・千鳥
猫に嫌われている場合、千鳥もまるで猫のように探索者を避けて行きます。
嫌われていない場合は、話しをすることも可能ですが、基本的に無表情、無口で、頷く、首を横に振る、傾げる、のどれかで答えるのみです。ちなみに、《心理学》を振っても、異常はありませんし、彼女は探索者に対して嘘を付く理由がありません。
少女歌劇団の中で不思議な地位を保っているものの、人付き合いはあまりしていないこともあり、個人的な感情や、情報は持っていません。
ただ、星川だけはあまり好きではありません。
『黄衣の王』について、彼女も情報を持っていません。ただ、あまりよくないことだけは知っています。
基本的に無口なのですが、デブ猫について訪ねた場合、「レディ・ワイルドはこの劇場の主であらせられます」とだけ答えます。
千鳥は、レディ・ワイルドからこの演劇がよくないことを聞いており、のめり込み過ぎないように、そして黄色の印を可能なら見ないようにしています。
同時に彼女はレディ・ワイルドや、浅草の野良猫達に守られている為、唯一、正気を保っている少女歌劇のメンバーになります。
少女歌劇団の団員の話(前期)
探索の早い段階では、普通に少女歌劇団のメンバーと会話が可能です。
探索者のコミュニケーション手段に合わせて、各種のロールを行なわせてください。
・目立つ団員について
「ちょっと、のめりこみすぎだよね。
風見さんとか、星川さんとか、月野さんなんか、舞台じゃないところでも、お互いをカミラ、カッシルダって呼び合っているのを見て、ちょっと怖いと思った」
「主要な配役にはやはり目立つ星川、月野、風見、深雪、花村、千鳥が使われているけれど、ある意味で当然で、いつも通り」
・星川について
「男役が板について、もうそこにシビレル、憧れる、って感じ?
強引でわがままなところもあるけど、それも魅力?」
・月野について
「星川さんがよく相方に指名するけど、仲が良いのか、悪いのか微妙。
歌は上手い気がするけど、目立たない」
・風見について
「最近、すごく歌が上手くなったよね。
ついこの間まで、音痴と言ってもよかったのに。…あれかな、音楽の天使が降りてきた、って奴?」
・深雪について
「姐さん?
面と向かってはそう誰も呼ばないけど、姐さんって渾名。面倒見が良いけど、ちょっと強引な感じ」
・花村について
「目立つけど、目立たない。
星川、月野辺りと比べると目立たないけれど、他のメンバーと比べれば目立つ?ちょっと不幸な人かも」
・千鳥について
「千鳥さん、無口で無表情で何を考えているか分からないけれど、優しい人だよ。
すごく芸達者で、ああいう道化役が好きみたい。歌も踊りも上手いよ、無口だけど」
・猫について
「支配人が猫好きで、猫が入り込んでも気にするな、みたいなことを言うのよね。
まあ、人が多いところには猫は来ないからいいけど、あのデブ猫だけはどこでも見るね」
・新作について
「急に星川さんが『やろう!』って音頭を取って、風見さんが『おーっ!』って感じ?
二人とも今の子供だましのレビューごっこじゃなくて、本格的なのがやりたいってよく言ってたわ」
「脚本は、さすがにあの二人にも書けないと思うよ。
だから、劇団の誰かじゃない?」
・『黄色の印』について
「あのブローチみたいなの?
あれは、その新作をやろう、って人の間で流行っている小道具だって話だよ」
「黄色の印を見つけたか?」
あの日見かけた警官がまたオペラ座館の前に居ます。
どうやらオペラ座館を見上げていたようですが、探索者が出てくると視線をそちらに向け、そしてわざと外します(明らかに見てませんよ、とアピールします)。
探索者の対応によりますが、無視した(直接接触に行かなかった)場合、彼がぼそりと呟くのが聞こえます。
「黄色の印を見付けたか?」
彼に直接接触に行った場合、彼はまるっきり、探索者なんか見てないよ、と言わんばかりに無視します。
警官に近接した場合、この警官の顔がまるでずっと前に死んでいるかのように蛆のように青白く、ぶよぶよとしていることに気が付きます。
もし、暴力的な行為に臨んだ場合、探索者の掴んだ箇所がまるでこんにゃくを引っ張って千切ったかのような感触とともに、引きちぎれます。
この異様な体験をした探索者は1/1D4+1、目撃した探索者は0/1D2の正気度を喪失します。
この後、彼はそんな状態であることも全く無視して、「黄色の印を見付けたか?」と探索者に囁くと、人ごみに紛れていき、探索者の手にはそのちぎれた部位が残っているのみとなります。
もし、さらに喧嘩を継続した場合は、人だかりが出来始めます(喧嘩の相手は警官なので、警官は呼ばれません)。そして、警官はそのまま探索者と人だかりを無視してやはり去っていきます。
少女歌劇団の団員の話(後期)
日数が経過し、『黄衣の王』の公演が近い段階になると、少女歌劇のメンバー達は演劇に飲み込まれ、現実の認識がずれつつあり、半ば演劇の世界に、半ば現実に生きるという状態になり始めます。
探索者が近づいても、少女達はそれに気が付きません。
彼女達は次の舞台の内容について話し合っているようです(彼女らにとっては、現実の噂話に近いものですが)。お互いに囁くような小声である為、《聞き耳》に成功した場合、断片的に内容を聞き取ることはできます。
「王が戻られる」
「カルコサの」
「蒼白の仮面の訪問者」
探索者が声を掛けると、虚ろな目で見返しますが、すぐにその目に光が戻ります。
ただ、前のような姦しい雰囲気はなく、どこか退廃的な疲れた雰囲気を漂わせながら、探索者の話に応じます。
得られる情報は前半部と変わりませんが、探索者のロールに-20%のペナルティを受けること、あまり探索者と接触したくない、という雰囲気が漂うようになります。
彼女らをよく見た場合、そのどこかに、例の『黄色の印』が付けられています。
星川の一人舞台
夜、劇場の中を巡回等をしている場合、舞台から歌声が聞こえてきます(《聞き耳》の必要はありません)。
歌がまともに聞き取れるのは最後の部分だけですが、見事な歌声です。
舞台には一人、星川が居り、歌っているのは彼女であることは間違いありません。
「わが魂の歌よ、わたしの声は嗄れ、
あなたも歌われることもなく消え、
涙は流されぬまま涸れはてるのは、
失われたカルコサの地」
『黄衣の王』 カッシルダの歌 第一幕第二場
舞台には、星川が居り、舞台の衣装を身に着けています。
この『黄衣の王』のリハーサルを目撃した場合、0/1の正気度を喪失します。
※カッシルダ役は風見です。
仮面の男の役が星川なのですが、彼女の屈折した気持ちがここに出ています。
リハーサル
少女歌劇のほぼ全員が、無気力にしかし、至極真剣に、奇妙な雰囲気の中で『黄衣の王』のリハーサルが行なわれています。
「第一幕の二場、仮面舞踏会の場面!」と風見から声が掛かります。
(風見が消えている場合は、星川が指揮を取っています)
カミラ「あなた、仮面を取りなさい」
男「本当にですか」
カッシルダ「本当にそうすべきときです。ほかの人はみな、仮面を取っていますよ」
男「わたしは仮面をつけていませんが」
カミラ(おびえてカッシルダに身を寄せる)「仮面がない。仮面がないなんて」
『黄衣の王』 第一幕第二場
台詞とは裏腹に、男役は『蒼白の仮面』を付けています。
この『黄衣の王』のリハーサルを目撃した場合、0/1D4の正気度を喪失します。
※『蒼白の仮面』はここで「現われたもの」です。
この後、この仮面は、普通に小道具の置き場所に収納されます。
台本について
台本は、実は雪子辺りから簡単に手に入ります(楽譜も)。
これを読むと、『黄衣の王』を読んだ場合と同じ影響を受けます。
台本の名称もずばりそのまま、『黄衣の王』となっており、ほぼ、フランス語版を日本語に翻訳したものです。
この元となる本は、支配人の尼子がフランスでたまたま手に入れたものであり、本人は特に気にせずに持って帰国し、放ってあったものを、脚本家清水宗司が発見して翻訳したものです。
台本にしたものが、少女歌劇の団員に配られていますが、オリジナルの『黄衣の王』は誰も行方を知りません。
同時に、清水も行方が分からなくなっています。