スレッドB 音楽の天使、黒澄綾
綾はある目的を持って、オペラ座館に入り込み、風見に接近しています。
(綾の目的について、今後のシナリオで内容が明らかに!)
綾は風見を鍛え、歌を歌わせていますが、『黄衣の王』を上演することは彼女にとっても予想外です。
彼女は積極的に風見を助けるようなことはしませんが、可能であればそれを阻止したいと考えています。
- 音楽の天使
- 音楽の天使の秘密
- オペラ座館の怪人
- 「黄色の印を見つけましたか?」
音楽の天使
公演が終わった後、一人で館内の廊下を歩く風見を目撃します。
《忍び歩き》に成功するか、風見が《聞き耳》に失敗した場合は、そのまま彼女は舞台の脇の部屋へと姿を消します。
そして、鏡に向かって話しかけています。すると、明らかに彼女のものではない歌声が響きます。この歌声は非常に澄んでボリュームがあり、天使の歌声と形容するに相応しいものです。
しかし、この異様な光景を目撃した場合、0/1の正気度を喪失します。
この歌声に合わせて、風見も歌い始め、いつの間にか別の歌声は止んでいます。ときおり、鏡に向かって風見が頷いているところを見ると、おそらく鏡から声がしているのだと気が付きます。
なお、黒澄綾の声を知っている探索者であれば、《アイデア》、《芸術:音楽に関わるもの》に成功すれば、別の歌声が彼女のものであり、前に聞いたものよりも数段優れたものになっていることに気が付きます。
一通り、レッスンを終えると、疲れていながらも満足げな風見は部屋を出て行きます。
音楽の天使の秘密
風見がレッスンを受けていた部屋を調べた場合、特に鏡を調べることを宣言した場合のみ、《目星》を行なわせてください。
成功した場合は、この姿見の後ろにおそらく何らかの空洞があることに気が付きます。
しかし、鏡は特に隠し扉のようになっているものではありません。
この仕掛けに気が付いて、丹念にオペラ座館の内部構造を調べたうえで、建築学のような、建築物の構造についての知識を持つ技能のロールに成功した場合、こういった空洞がオペラ座館の各所にあり、確認は出来ないものの、秘密の隠し通路のようなものがあるのではないか、ということに気が付きます。
隠し通路の入り口は厳重に隠され、ほとんどは封鎖されている為、基本的に探索者が発見することはできません。
この秘密の通路の使用者は、『門』の呪文を使って出入している為、通常の出入り口は必要ないのです。
支配人の尼子はこの秘密の通路の存在を認識していますが、通常の出入り口は全て塞がれていることを承知しており、役に立たないものであることも知っています。
また、オペラ座館内には『門』がいくつか存在しており、これを使って綾は自由に出入りしています。
オペラ座館の怪人
団員や職員の間で、「怪人」を見た、というのが話題になっています。
風見の音楽の天使の件もそうですが、黒い人影が、オペラ座館の中を歩き回っていたのを目撃した、と騒ぎになります。
一人がその告白をすると、我も我もと次々に見た人間が出てきます。
話を総合すると、黒い服装で、黒髪、おそらく女性であろう、ということです。
そんな雑談で盛り上がっていると、「はいはい、皆さん、お仕事しましょうね」と尼子が手を叩いて解散を促します。
そんな尼子に対して、団員の一人が「支配人!怪人にも給料を支払ってるんですか?」と笑いながら聞きます。
尼子は真面目に「いえ、払っていません。ただ、5番のボックス席は開けておくようにはしています」と応えます。
三々五々、仕事に戻っていく団員、職員ですが、その中の一人がぼそりと「最近出た奴は、黄色のローブに、白い仮面を付けてたけどなあ」と言います。
「黄色の印を見つけましたか?」
その日の練習中か、公演中に、5番のボックス席を見上げると、そこには黒衣の人影が存在します。
探索者が急行した場合、ボックス席の中は空っぽで、誰も居ません。
しかし、どこからとも無く、黒澄綾の声が聞こえます。
「誰かお探しですか?」
彼女は、この場で探索者の疑問に答えるとともに、彼女の意図をある程度開示しながら、探索者に『黄衣の王』をどうにかさせる方向へ導こうとします。
・風見について
「確かに、音楽の天使として、風見さんにレッスンをしているのは私です」
・劇場で起こっていること、『黄衣の王』について
「黄色の印を見つけましたか?」
「あまり望ましくない事態が起こりつつあります。
確かに、私には別の目的がありますが、貴方がたにそれを話す必要がありません」
・綾の希望
「私の希望としては、貴方がたに風見さんを守ってほしい、ただそれだけです。
その見返りとして、この事態に対処できるよう、私も準備しましょう」