スレッドC 奇妙な客、ミ=ゴ達
ミ=ゴ達は綾を追って、オペラ座館に入り込んでいます。
綾が歌う『禍歌』が大地を目覚めさせる歌である為、ミ=ゴ達は彼女を危険視しており、敵対しています。
ミ=ゴ達は、綾を「天球音楽の歌い手」、「神殿の奏者」と呼んでいます。
(「神殿の奏者」について、今後のシナリオで内容が明らかに!)
彼らの目的は綾を捕らえるか、始末することですが、オペラ座館で『黄衣の王』が上演されかかっていることに気が付くと、目的をその阻止か、黄衣の王自体の阻止に変更します。
様々なシチュエーションでミ=ゴを目撃する可能性がありますが、総計で6点の正気度しか喪失しないことに注意してください。
- 奇妙な客
- 奇妙な客と音楽の天使
- 唸る声
- 夜の影
- 風見の行方不明
奇妙な客
暑いさなかにも関わらず、きっちりと正装した客が3人、オペラ座館に入ってきます。
オペラ座館は浅草の中ではそれなりに格式が高い為、目立ちはしますがおかしなところはありません。
ただ、彼らは客席の他、まるでオペラ座館の内部を確認するように、あちこちを歩き回っているように見えます。
この客に注意を向けた場合、《アイデア》に成功すると、彼らがまるで双子であるかのようにそっくりであることに気が付きます。
その後、オペラには全く興味が無いのか、そのまま劇場を後にします。
奇妙な客と音楽の天使
例の奇妙な客が、劇場関係者しか立ち入られない区域をうろうろとしているのを発見します。
そこは、風見が例の奇妙なレッスンを受けていた部屋です。
探索者達に見咎められると、奇妙な客は不明瞭なノイズのような声で「迷ってしまった」といかにも客らしいことを言います。
探索者が劇場関係者らしいことに気が付くと、彼らは「この部屋の辺りでおかしなことがなかったか?」と聞いてきます。
返答は探索者次第ですが、彼らはこの部屋周辺を調べていたような印象を受けます。
唸る声
夜、大リハーサル室等、オペラ座館の上部にある部屋に行った場合、暗闇の中からぶんぶんと唸るような音に気が付きます。
その音はまるで会話をするかのように受け答えをしているように思えます。
探索者が《忍び歩き》に成功した場合、部屋の中に2体のミ=ゴが居ることを目撃します。
それは背丈が5尺もある、桃色の甲殻類のようだった。胴体には馬鹿でかい背びれか、羽が生えており、関節肢が複数組付いている。
甲殻類ならば頭のある箇所には、非常に短い触手に覆われた渦巻状の楕円体が付いていた。
それがときどき奇妙な振動音を発し、彼らが会話か、それに近いことをしているのだということが分かる。
ミ=ゴを目撃した場合、0/1D6の正気度を喪失します。
ミ=ゴらは会話が終わるか、探索者に目撃されると、窓から出て飛び去っていきます。
また、探索者が《忍び歩き》に失敗するか、しない場合は、ミ=ゴはより早いタイミングで飛び去っていき、何かが窓から出て行ったぐらいにしか分かりません。
夜の影
今夜も、風見が例の部屋へ入っていきます。
しばらく経つと、前日のような歌声が聞こえ始めますが、すぐにガラスが割れるような音と、風見の悲鳴が聞こえてきます。
(探索者が遠くに居る場合は、《聞き耳》の判定をさせてください)
部屋へ飛び込むと、明かりは灯っておらず、窓ガラスが割れており、気絶した風見と、そして闇の中に例の妙な客が立っているような気がします。
妙な客は顔の部分以外は暗く、よく分からない、という状態です。
探索者が呼びかける等の行動をした場合、妙な客は不明瞭な、ノイズのような声で応じます。
「この女はあの女の教育を受けている。
いずれお前達の害になる、それが分かっていないのか?」
「我々の目的はあの女だ。
だが、今は状況が変わった」
ここで、探索者達が妙な客=ミ=ゴと交渉を行なうことができます。
彼らの目的は、この劇場に出入りしている『あの女』=黒澄綾を捕らえるか、始末することです。しかし、現時点では劇場内で『黄衣の王』が上演されようとしていることを知った為、綾をどうこうする前に、上演を阻止するか、上演した場合の対応が必要だと考えています。
彼らから得られる情報は以下の通りです。
XXXにはハスターが入りますが、発音が不明瞭すぎて分かりません。あるいは、より正しい発音なのかもしれません。
・黄衣の王について
「XXXを顕現させるものだ。
「XXXが顕現すれば、少なくともこの辺りは狂気に包まれる」
「蒼白の仮面を身に付け、『黄衣の王』の第二幕で登場する」
・奇妙な紋様について
「『黄色の印』だ。XXXの徴。
「『黄衣の王』を顕現させる人間の手にあるはず」
・あの女について
「お前達は、あの女の正体を知らないのか。
天球音楽に合わせて歌う禍歌の巫女、忌まわしい虫共の神殿の奏者だということを」
探索者が有無を言わさずに発砲等した場合、妙な客はミ=ゴの正体を現して窓から外へ、文字通り飛び出します。
もしも探索者達がミ=ゴとの共闘を申し出た場合、《説得》のロール(探索者の話の持って行き方で多少の上方修正をしてもよいでしょう)によって、提案を受け入れさせることができます。
また、単純に協力するだけの他、この場では綾と休戦することを提案することもできます。この場合も、探索者の手段に合わせてコミュニケーション系のロールを行なわせてください。
探索者達との邂逅後、ミ=ゴは窓から飛び去って行きます。
その際、何か大きな甲殻類のようなものが、背びれのような羽を使って飛び去っていくところを目撃します。
ミ=ゴを目撃した場合、0/1D2の正気度を喪失します(暗い為、正気度の喪失は低くなっています)。
風見は気絶しているだけです。特に何かのロールも必要なく目を覚まします。
ただ、彼女はミ=ゴを目撃したことで怯えており、取り乱しますが、何よりも音楽の天使に見放されたかもしれない、ということを気にしています。
風見の行方不明
※このパートは、探索者達がミ=ゴと敵対している場合のみ行なってください。
また、前日と同じく、風見が例の部屋と入っていきます。
その日は歌声が聞こえてこず、そしていくら経っても風見も出てきません。
部屋には鍵が掛かっており、《鍵開け》か、物理的な破壊が必要になります。
探索者が部屋の中に踏み込んだ場合、部屋には明かりが灯っていませんが、何故か水に濡れたような感触を足の裏に感じます。
明かりを点けると、部屋には血溜まりが出来ていることに気が付きます。これを目撃した探索者は、0/1D2の正気度を喪失します。
部屋の中には、窓が開いている以外、その他に特に目立つものはありませんが、『黄色の印』が落ちています。《アイデア》に成功した場合、これは風見が身に付けていたものであることに気が付きます。
翌朝、風見の姿が見えないと騒ぎが持ち上がります。
劇場内をくまなく探しても、風見の姿は無く、昨日の晩から家に帰っていないことが分かります。
劇場内は不穏な空気が流れ、昨日のあの事件の被害者が、風見でなかったのかと話題になります。
そんな中、星川は少しだけうれしそうに、「ああ、それなら仕方ない。カッシルダは私が代役を演じるわ」と言います。
「仮面の男の役の代役はどうするか、相談が必要ね。元々台詞の少ない役だから…」
と、少女歌劇のメンバーと相談をしに去っていきます。