スレッドD 桜嶺女学院、安藤雪子
安藤雪子の周辺と、桜嶺女学院内の動向です。基本的に時系列に沿って、イベントが発生します。
女学生PCに雪子を気にしている場合、真田幸や、竹中重子を使ってある程度自動的に情報が入るようにしてもよいでしょう。
また、小早川隆子についてはこのシナリオでは登場しません。あまり毛利三姉妹については重要でない、とぶっちゃけるのもよいでしょう。
- 小早川隆子について
- 台本を読む雪子
- 雪子の噂
- 「黄色の印を見ましたか?」
- 虚ろな雪子、宮廷楽師
小早川隆子について
雪子から、毛利三姉妹について説明を受けていれば、小早川隆子について調べた場合、やはり彼女も名物生徒の末なので、簡単にその情報は手に入ります。
毛利三姉妹は、桜嶺女学院でも有名な問題児であり、三人とも結婚しましたがそれを理由に退学はせず、卒業まで居たということもあり、さらに長女の元子は一旦他家へ嫁いだのですが、その後、離婚して戻るという武勇伝を持っています(この為、毛利姓に復しています)。
隆子は、やはり毛利姉妹らしく、問題の多い生徒で様々な先進的な女性として、いわゆる新しい女に影響を受けており、教師にも噛み付くといったことは日常茶飯事です。
また、音楽の才能があるのですが、小幡とらと折り合いが悪く、声楽部には所属していないのですが、彼女自身でメンバーを集めて内輪の音楽活動を行なっている、というのは一部の生徒の間で有名になっています。
雪子もこの会に誘われていましたが、声楽部の所属であり、隆子のことを「怖い人だ」と認識している為、参加したことはなく、隆子についてもあまり詳しくは知りません。
台本を読む雪子
雪子は、台本をもらった次の日は学院を休んでいます。
身体が弱いわけではありませんが、フルート奏者と掛け持ちをしていることで、たまに学内から姿を消しているのも周知である為、それほど気に掛けられてはいません。
もしも、同室の竹中重子に話を聞いた場合、《信用》か《説得》に成功すれば、彼女は口ごもりながら、「実は、ズル休みなんです。昨日貰ってきた台本とかいうのを読みふけっていて…」と告げます。
「あの本、なんだか怖いんです。
表紙に書いてある、妙な模様を見ると不安になるんです」
と、重子は訴えます(台本の『黄色の印』は本物ではない為、正気度の喪失は引き起こしませんが、やはり見る者を不安に陥れます)。
雪子の見舞いに行った場合、彼女は寝巻きのまま台本を読み込んでいます。
「ああ、お姉さま。
今は、この本を読みたくて」
といつもの雪子ではなく、どこか夢を見ているような表情の雪子が言います。
《精神分析》に成功した場合、一時的に正気に引き戻すことが出来ます。その場合は、「昨日、この台本を読み始めたら、止まらなくなってしまって。まるで、台本の中に引き込まれるような、現実の世界が台本の世界になるような、そんな感覚に陥ってしまっていました」と雪子は語ります。
しばらく経つと、「ああ、練習に行かなくては」と、オペラ座館に雪子は出かけていきます。
(正気に戻っている場合は、ちゃんと女学生探索者に挨拶をしてから)
雪子の噂
また、寮では雪子の奇行が噂になっています。
フルートの練習をしてうるさい、というのはいつものことですが、今回はまた妙な音楽を奏でているということです。
前のような大混乱が起こるようなものではないですが、あまりにも音楽らしい音楽ではない為、みな困惑している、という状態です。
また、舎監の真田に静かにするように、と注意を受けたにも関わらず、意に介さずに続けて叱られていたという話しもあります。
その日の雪子は登校してきては居ますが、昨日と同じく、虚ろな表情をしており、『黄色の印』を身に付けています。
「黄色の印を見ましたか?」
(この真田のパートはストレートに疑惑を投げかけます。
キーパーは場合によってもう少しオブラートに包むか、探索の終盤に持っていくか検討してください)
女学院に登校した女学生探索者に、真田が雪子のことで尋ねてきます。
前の『雪子の噂』であったような状態であることを真田は告げた後、率直に「おかしなことはないか?」と訪ねられます。
正直に真田に話した場合、彼女からは以下の情報を得ることができます。
「雪子さんが身に着けているのは、『黄色の印』と呼ばれるものです。
あれは、『黄衣の王』という本、おそらく戯曲を読み、王の興味を引いたものか、あるいはその信者の手に現われるのですが、彼女のそれは特別なものではありません」
「私も詳細は分かりませんが、恐ろしいことに巻き込まれている可能性があります。
雪子さんから目を離さないようにしてください」
虚ろな雪子、宮廷楽師
雪子は学院を休みがちになりますが、オペラ座館への練習へは必ず通っています。
寮に暮らしている女生徒に話しを聞いた場合、調子は悪そうだったが、オペラ座館で公演があるので、どうしてもそれに出なければならない。宮廷楽師の私の役割を果たさなければならない、と言って、無理に止めるのも躊躇われたと言います。
(真田は舎監ではありますが、四六時中雪子に張り付いている訳にも行かないので、止めることはできません)
雪子が練習から帰ってくるのを待つか、女学生PCとともに帰ってきた場合、彼女はまるで女学生PCが目に入っていません。
声を掛けると、やっと気付いた様子で、「ああ、お姉さま」とだけ言って部屋に戻ろうとします。
基本的に、雪子の話は要領を得ません。彼女は『黄衣の王』の舞台に出ることだけを考えており、その為に練習に通っているのか、それとも宮廷楽師としてカルコサの宮殿に出仕しているのか、区別が付いていません。
《精神分析》を行なう場合は、-20%のペナルティが加えられます。
正気に戻った場合、『黄衣の王』についてはあまり良い印象は無いが、少女歌劇のメンバーが一生懸命やっているので、私も一緒にやりたい、という至極全うな意見を言います。
《説得》によって彼女を舞台から降ろすのに同意させることが出来ますが、《精神分析》の効果が解け、一晩も経てば彼女は元に戻ってしまいます。
もしも、ここで探索者が雪子から『黄色の印』を取り上げた場合、彼女は「ああ、王の徴が」と、無気力に取り返そうとします。それは妙に演劇じみており、どこか作り物めいた動きに見えます。
取り上げても問題ありませんが、翌日から雪子は女学生PCを避けるようになります。