大地返歌事件 リンケージ 『黒い男』

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リンケージ 『黒い男』

 『黒い男』と呼ばれる、近衛との面会の場面です。
 NPC紹介で分かる通り、あるいはその『黒い男』の呼称の通り、彼はニャルラトテップの化身の一つです。
 氏家に『ミサ・ジ・レクイエム・ペル・シュジャイ』を与えたり、音楽好きなシャンを放ったのは彼ですが、 その後は事件を見守っていただけであり、ほとんど関与していません。
 探索者達と問答をすることになりますが、多くのことにまともな答えを返す必要はありません。探索者たちとの基本的な問答は下記の通りです。
 

・氏家について
(名前だけの場合はとぼける)
「さあ?誰でしたか?」
(特徴、あるいは狂人であることを示唆した場合)
「ああ、氏家善司君ですね。それで?」
(氏家に『ミサ・ジ・レクイエム・ペル・シュジャイ』を渡したことを聞かれた場合)
「そうですね。変わった楽曲が欲しい、ということでしたので、イタリアの友人から貰った楽曲を差し上げたのですが・・・。
 内容は私も把握しておりませんよ」

・稲葉について
「ああ、惜しい人を亡くしました。
 なかなか才能のある人でしたが、ある到達点には達していたようです」

・雪子について
「安藤君?
 ああ、稲葉先生のお弟子さんですね。良い才能、資質をお持ちのようで。
 おそらく、先生以上でしょうね」

・(羽音等のシャンの存在を示唆した場合)
「うん、『あれ』は音楽が好きなのですよ。
 ただ、それだけで」

 キーパーは、問答の最中、話の腰を折るように以下の描写をしてください(特にシャンの話が出た場合等)。
 問答の最中、他の部屋から、ピアノの演奏が聞こえてきます。
 この世のものとは思えないような美しい音楽でありながら、聴くものを不安にさせ、そして惹きつける、異界の楽の音です。
 そこにあるのは、悲哀、憤怒、苦悶、歓喜と言った恐ろしく感情的なものですが、その音楽はひどく機械的で、超越的な音楽であり、激越な音の奔流です。
 この音楽を聴いた場合、1/1D4のSANを失います。
 そして、まるで聞き入っていたような近衛ですが、ピアノの音が小さくなると、以下のように告げます。
「ああ、あれはうちにいるお客さんが弾いているものです。
 まあ、まだ完成した音楽ではないですがね。ピアノでは無理があるのですよ」
 もちろん、演奏しているのは黒澄綾ですが会せてもらえません。

 聞くことがなくなるか、あるいはキーパーがこれまで、と判断した時点で、何かいたずらっぽい、あるいは面白そうな顔をしながら、近衛は告げます。
「ああ、そろそろ安藤君のレヴューは始まるのではないですかね?
 おそらく、完成しているはずです」