天球賛歌事件 スレッドL 終幕

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スレッドL 終幕

 全てのスレッドが収束する終幕です(ちなみに、スレッドがいきなりLなのは、Linkageの意味を込めてLとなっています)。
 終幕では、誘拐された黒澄綾を追って、『星の再臨会』の教会へ踏み込むことになります。
 そして、そこで完成された『天球音楽』が奏でられ、グロスとの接触が行われます。
 教団との戦闘の結果、グロスとの接触が行われるか、あるいは綾を助け出すか、それによってシナリオの結末は大きく変わりますが、関東大震災と言う本当の最後の結末は変え様がありません。

  1. 再臨会の探索
  2. 終幕 天球音楽
  3. 終幕 後日談
  4. 本当の終幕 後日談
  5. 経験点の報酬と正気度の報酬
再臨会の探索
 『星の再臨会』の教会の全図です。
 ここで探索者たちは最後の探索を行うことになります。
 『星の再臨会』はなかなか広い地所を持っています。ちなみに家屋は全て和風で、洋風のものは存在していません。
 信者たちは全て礼拝堂に集まっており、そこでのイベントに集中している為、基本的に侵入後に発見され、戦闘などになることはありませんが、緊張感を持たせる為に《忍び歩き》(忍び足)等のロールを行わせることを忘れないでください。
 あるいはランダムに信者達と遭遇することにしても良いでしょう。

再臨会

1.正面門
 昼間は開け放たれていますが、夜間の時間帯は鉄柵の様な門で閉じられます。
 鉄柵には閂と南京錠が内側から掛かっています。鉄柵の間から手を入れれば鍵に触れることは可能ので、これを外すには、《鍵開け》(開錠DC:10)のロールが必要ですが、単純に鉄柵を乗り越える、ということも可能です。その場合はDEXの5倍(【敏捷力】DC:5)のロールで済みますが、失敗すると鉄柵が大きな音を立ててしまいます。
 敷地を囲む塀は薄い木ですが、高さは2.5m程度あります。《登はん》(登攀DC:5)のロールに成功すれば塀を越えることができますが、この塀は逆に薄く脆い為、《幸運》(【反応】セーブDC:5)ロールに失敗すると壊れてしまいます(最初に登った探索者がロープ等を掛ければ、その後に続く場合は《登はん》(登攀)のロールは不要となりますが、《幸運》(【反応】セーブ)のロールは必須です)。

2.裏門
 潜り戸のような壁に作られた小さな門です。
 鍵は無いのですが、内側から単純な構造の閂が掛けられています。
 機械的な鍵でない為、《鍵開け》の対象からは外れますが、単純な破壊は容易です。

3.教団員の共同生活棟:
 物置なんだか、長屋なんだかよく分からないような外観をしています。
 古く、みすぼらしいのですが、生活臭がしない印象を受けます。
 ここで、《聞き耳》(聞き耳DC:10)ロールに成功した場合は、ここからは全く物音は聞こえません(猫の鳴き声がするぐらいです)。

部屋A〜G:
 部屋の構成はどれも同じで、入り口の半畳程度の土間に4畳半が接しており、左右どちらかに押入れが存在する、といったようになっています。
 寝具が二つ〜三つあり、一部屋で複数人が暮らしていることには違いありません。
 全ての部屋共通に言えることですが、全く生活感が無く、物が異様に少ない、という印象を受けます。
 あるのは、布団と『星の再臨会』の偽典、ちょっとした身の回りのものだけです。
 まるっきり、世間とは隔絶された世界で暮らしていると言えます。
 他に特に目立つ(?)ものは以下の通りです。

部屋A:
 半ば倉庫となっており、竹箒、籠等々が置いてあります。特に《目星》等のロールの必要なく、「使えそうなものを探す」と言えば鉈等、生活用品ではありますが、武器の代わりになるものが発見できます。
 ここで《目星》あるいは、《アイデア》(捜索、視認DC:10)のロールに成功した場合、わざわざ乱雑にしてあることに気が付きます。
 もしも、さらに《目星》(捜索DC:15)に成功するか、特に床を調べる、と指定した場合、畳が最近外された痕跡を見つけることができます。
 そして、畳をはがし、地面を掘った場合、その中から白骨化した死体2体と、腐乱した死体、死後2、3日の若い女性の死体の合計4体の死体を発見することができます。
 ちなみに、若い女性の死体は山県雅子ではありません。
部屋B:
 なし。
部屋C:
 空けた瞬間に猫が飛び出していきます(キーパーによっては冗談でSANロールだけさせるのも良いでしょう)。
 中には猫の寝床が作ってある以外はほとんど他の部屋と変わりません。
部屋D:
 家捜しした場合に限って、《目星》(捜索DC:10)のロールに成功すると、押し入れから9mmのハンドガン(セミオート)と、覆面、及び黒服2着を発見することができます(誘拐に使った道具です)。
部屋E:
 完全に空っぽです。
 他の部屋などにある、多少の生活用品等も全く存在していません。
部屋F:
 天文学の専門書が何冊か転がっています。
 読みふけることは在り得ないと思われますが、読んだ場合は『彗星に関する資料』を読むことができます。
部屋G:
 部屋Aと同じように乱雑な倉庫となっていますが、こちらには特に目立つものはありません。
 ただし、同様に「使えるものを探す」ことはできます。

4.平屋の家屋
書庫:
 6畳程度の部屋にぎっしりと書物が詰め込まれています。
 多くは天文学と宗教(特にカトリックと再臨について)の書物です。
 ここで《図書館》か、《目星》(調査、視認DC:15)のロールに成功すると、『グラーキの黙示録』の第5巻を発見することができます。
 ただし、本があまりにも積み重なっており取り出すのに時間が掛かるか、あるいは大きな音を立てて倒すかしないと取り出すことができません。
 ちなみに大きな音を出しても、『星の再臨会』の人間は全て礼拝堂に集まっている為、気付かれる可能性はまずありませんが・・・・・・。
秋山の部屋:
 何故かこの部屋だけ洋間に改造されています。
 部屋の中にはベッドと机が置かれており、かなりすっきりとした印象を受けます。
 家捜ししても、特に日記等を発見することはできません(笑)
 机の中を探れば、フォードの鍵を発見することができます。

5.礼拝堂脇:
 薄汚れたフォードが置かれています。
 当然ですが、キーは付いていません。

6.離れの土蔵:
 土蔵の入り口には大きな南京錠が外から掛かっています。
 これを開けるには《鍵開け》(開錠DC:10)のロールが必要です。
 中に入ると薄暗い土蔵は単なる物置に見え、様々な道具が散乱しています。
 ここでよく調べる、と宣言した場合のみ、《目星》(捜索DC:10)のロールで土蔵の地下への扉を発見することができます。
 この扉には特に鍵などは掛かっていませんが、非常に重たい為、STRの10(【筋力】DC:15)の対抗判定が必要となります(あるいは知恵を働かせて土蔵にある棒状のもので梃子の原理にて開ける、と宣言した場合は、STRは5(DC:10)となります)。
 扉を開けて地下への階段を下りると、山県雅子他、失踪中の女性が見つかります。多くが正気を失っており、まともな状態ではありません(『天球音楽』によって正気を失っているのは山県雅子だけですが、他の女性も山県に中てられて影響を受けています)。
 探索者たちは《精神分析》(精神分析)によって女性達を正気に戻して事情を聞こうとするかもしれませんが、時間が無いことを指摘してください(《精神分析》には最低1時間の時間が必要です)。
 もしもそれでもやる、と言った場合は、途中で外から例の『天球音楽』と黒澄綾の声が聞こえてきて、《精神分析》は台無しになります。そして、その後、何かが焼ける臭いが漂い始めます。それでも逃げない場合は、土蔵ごと火事に巻きこれてしまいます。

 ここで探索者たちは発見した女性達の処遇に困るかもしれません。この場合は、時間が無いことを伝え、ひとまず土蔵の中に隠しておく、と言った手段を取るように勧めてください。

7.物見櫓:
 礼拝場に併設されている、10m程度の簡素な作りの鐘楼です。
 中を通るのではなく、外側に木の梯子がかけてあり、これで昇り降りするようになっています。
 鐘楼の上には暗くて何があるか分かりません。もしも上ってみた場合は、天体望遠鏡が備え付けられていることが分かります。《天文学》か、《知識》/2(知識:天文学DC:15)のロールに成功した場合は、この天体望遠鏡がかなり高性能であり、一般で見られるものではないことに気が付きます。
 また、望遠鏡を覗いてみた場合は、《アイデア》(【知力】DC:10)のロールに成功によって、そこにはいつか天文台で見たのと少々解像度が低いもののほぼ同じ光景が広がっていることに、そして、その中で教授の言っていた例の新天体がさらに大きくなっていることに気が付きます。
 このことに気が付いた場合は、1/1D3のSANを失う可能性があります。

8.礼拝場:
 下の終幕へ進んでください。
 いきなり礼拝堂へ飛び込んだ場合も同様です。

終幕 天球音楽
 星の再臨会の教会の礼拝場です。
 礼拝場とは言いますが、単なる広い寄り合い所の様な建物で、大きな土間だけを持ったようなまったくの日本家屋です。
 奥にはオルガンが設置されており、その前には綾がいます。また、その脇には例の奇妙な機械が設置されています。
 綾はオルガンに向かってはいますが、演奏はしておらず、放心した表情でぐったりとしています。
 近くに居る秋山が綾に向かって何事か怒鳴っていますが、探索者達が教会へ乱入、あるいは侵入したことに気づくと、綾のことは放って置いて、信者達を指揮します。
 ここで綾を取り返しに来た探索者たちは有無を言わさずに『星の再臨会』、グロス教団の信者達と戦闘になります。
 配置としては、入り口から一番奥に秋山と黒澄綾、その少し前に信者達の一団となります。もしも、探索者達が入り口から侵入せずに、窓を破って派手に乱入した場合などは、適宜、その位置を決めてください。

秋山智生(あきやま・ともお)
信者×探索者の人数+2人
  STR CON SIZ DEX 耐久力 ダメージボーナス
A 13  14  14  13  14  +1D4
B 16  15  14  13  15  +1D4
C 12  10  16  14  13  +1D4
D 14  9   10  10  10  +0
E 10  15  12  9   14  +0
F 18  16  17  12  17  +1D6
G 9   12  10  17  11  +0
武器:拳:60% 1D3+DB
   32口径リボルバー:50% 1D8
※信者の半数は素手、それ以外は拳銃で武装しています。

※d20の場合は、ルールブックのP222のカルティスト見習いとして扱ってください。
 また、探索者のレベルによってさらに信者の数を増加させてください。

 キーパーの判断か、3ラウンド後に突然、教会に設置された『天球音楽受信機』がその楽を奏でます。
 ここでも例に漏れず、1/1D6のSANを失う可能性があります。

 綾は、その楽を聞き、愕然とした表情を浮かべています。
「ああ、この音、この旋律、私が求めて止まない、至福の楽。彼方の天球から奏でられる天上の福音。
 これが、これが『天球音楽』なのですね」
 綾はそのままオルガンへ向かい、演奏を始め、歌い始めます。

 綾は『天球音楽』を奏でることに夢中になっています。教団を突破して彼女の傍に近づいている場合、STRの抵抗判定(【筋力】の対抗判定)(綾のSTR(【筋力】)を15として扱ってください。綾はこの時点で一時的狂気に陥っており、まさしく狂人の限界を越えた筋力を発揮しています)に成功した場合は、オルガンから引き剥がすことが可能ですが、「音楽が!天球の楽の音が!」と探索者の手の中でひたすら暴れ、再びオルガンに向かおうとします。毎ラウンドのSTRの対抗判定を行ってください。失敗した場合、再び彼女はオルガンへ向い、演奏を再開します。
 綾はオルガンから引き剥がされて3ラウンド後にはすっかりぐったりとして、抵抗を止めます。後は特にSTRの判定等を行う必要はありません(都合、4回のSTR対抗判定に連続成功しないと、綾の抵抗は止むことはありません)。

 『星の再臨会』の教団員は『天球音楽受信機』からの音楽に全員が驚愕し、向こう3ラウンドの間は、行動の成功率一律-20%(DCが常に+5)されます(これは秋山でさえ例外ではありません)。

 綾の『天球音楽』が始まってから2ラウンド後、彼女の『禍歌』とオルガンの楽は、『天球音楽受信機』の音と溶け合い、彼女の言う『天球音楽』となります。
 この『天球音楽』を聞いた者全ては、『グロスとの接触』の効果を受けます。
 ただし、グロスと接触してもなんら恩恵はありません。あまりにも異質で、巨大な精神は人間の精神などを認識することは無いのです。
 教会内の全ての者は、1D8/1D50のSANを失います。
 その後は、礼拝堂内は、正気を保っている人間がほとんどいない状態になることは間違いなく、まともな行動は取れなくなるでしょう。特に『星の再臨会』側は秋山を始め、誰一人として正気を保っている者はいません。彼らは、積極的に『天球音楽』を受け入れてしまっているのです。
 ただ、綾と受信機の奏でる『天球音楽』だけが礼拝堂内に響いていきます。

 ここで、(正確でなくとも)事態を把握し、冷徹なPCならば、「綾を撃つ」という選択肢も出てきます。
 この場合、確かに綾の『天球音楽』を阻止することは出来ますが、その後に怒り狂った信者達の襲撃を受けるだけです。

 6ラウンド目に、『天球音楽受信機』からの楽の音はさらに大きくなり、正気である場合は、《アイデア》(【知識】DC:10)のロールで、プラスチックや何かの化学物質の焼ける臭いに気が付きます。
 7ラウンドには『天球音楽受信機』からは青緑の炎が上がり、礼拝堂の床や、天上に燃え移ります。
 8ラウンドには火は完全に礼拝堂に燃え移ります。正気の探索者が促すことで、戸外に(PCのみ)脱出することは可能です。同時に、8ラウンド後に外へ脱出していない場合は、崩落を始めた礼拝堂の炎によって毎ラウンド1D3のダメージを蒙ります。
 12ラウンド後には、炎の勢いがさらに強くなり、そして煙が充満し始めます。毎ラウンドに1D6のダメージに加え、窒息の行程が開始されます。

 礼拝堂の外に避難すると、警官達が探索者を待っています。
 有無を言わさずに身柄は拘束されますが、まずは火事の処理を行わなければならない為、ひとまず現場付近に待機させられます。
 もしも、正気を保っている探索者が一人もいなくなった場合は、『グロスとの接触』後、3ラウンド目に官憲の手が入ります。
 この間も上記と同じ行程が進みますが、官憲はあっさりと黒澄綾を見捨て、手近な探索者や信者を連れ出すのみです。この時、《幸運》のロールに失敗すると放って置かれて、礼拝堂の崩落とともに死亡します。
 成功した場合はそのまま、教会外へ移動させられます。探索者達が予め山県雅子等の誘拐された女性を発見している場合は、その中に全員が含まれています(先にそちらを救助した為、礼拝堂に来るのが遅かった、と探索者には納得してもらってください)。

 教会を離れ、そして礼拝堂が完全に炎に包まれていても、未だに『天球音楽』は聞こえてきます。
 いつの間にか狂った秋山が物見櫓に登り、何かを喚いています。《聞き耳》(聞き耳DC:10)のロールに成功すれば、秋山が「聞こえます・・・・・・聞こえます・・・・・・」と言っていることが分かります(《聞き耳》は不要でも構わないかもしれません)。
 ここで、山県雅子か、あるいは他のNPCがいる場合は、「聞こえるんですね、『天球音楽』が」と呟きます。
 火の手はどんどん強くなり、教会の敷地を飲み込んで行きます。そしてその火の手に呼応するかのうように、礼拝堂の中からはさらに強い綾の歌声と、『天球音楽』が聞こえてきます。
 火の手が鐘楼を飲み込み、それは礼拝堂の側へ、秋山を乗せたまま倒れていきます。礼拝堂が火災によって崩落する頃には、いつの間にか『天球音楽』は聞こえず、綾の歌声も止んでいます。

 そのまま、警察へと連行されることになりますが、狂気が治まるまではまともな証言もできません。しばらく警察のご厄介になり、証言をしたところで解放されます(あるいは、ずっと精神病院へ入院することになります)。

 もしも最後に『星の再臨会』の教会へ行かなかったり、途中で逃げ出した場合は、後日に新聞で新興宗教団体『星の再臨会』の敷地で火事、礼拝堂内で集団自殺?、行方不明の女子を発見、と言った内容を知るだけになります。

終幕 後日談
 黒澄綾を教会内に残したままであった場合は、官憲等の情報源から、「焼け跡からは秋山を含む、多数の『星の再臨会』の信者の焼死体が見つかった。何体か若い女性のものはあったものの、綾のものと思われる死体は発見されていない」、という情報を得ることができます。
 当然、事件の当事者の生き残りとして警察等で捜査が行われていますが、行方は杳として知れていない、ということです。
 黒澄綾の救出に成功した場合、彼女は一時的狂気の為、根岸病院へ入院させられます。この時に、面会に行った場合は、面会謝絶ではありませんが、探索者達には一切の興味を示しません。軽い鼻歌で例の『禍歌』を歌いながら、そこには無い鍵盤を叩いている様子を見ることができるだけです。
 約一週間後、症状が重い、との判断から、松沢病院へ転院となります。そして、松沢病院へ転院後、病院から抜け出し行方不明となります。

 『星の再臨会』は主催の秋山は火災で死亡、教会内で暮らしていた信者も多数が同じく死亡しており、組織としては最早崩壊しています。
 再臨会の施設は完全に灰燼に帰しており、焼け跡を調べても何も得ることはできません(山県雅子等を助けていない場合は、その死体を地下室から発見することになりますが・・・・・・)。
 教会で暮らしていない信者の中には検挙された者もいますが、ほとんど何も知らない為、軽微な罪に問われるのみです。もちろん、『星の再臨会』は解散、教会跡地は封鎖されてしまいます。

 その後、山県雅子、馬場晴香の状態は快方に向かっているという噂も聞かれます(探索者が彼女らを発見していない場合は、そういうことはありませんが・・・・・・)。
 また、女学生PCの父親、教授も1週間も休養すればすっかりと元に戻り、そのまま仕事に復帰しています。ただ、発見した新天体については、1週間のうちに見失ってしまった、ということです。
 このことについて、教授は非常に残念がりますが、「我々の計算もまた間違っていたのだ。新天体は諦めて、今度こそ、冥王星を見つけてみせる!」と決意を新たに仕事に打ち込んでいます。

 馬場晴香をちゃんと確保している場合は、子爵から報酬を、山県雅子を確保しており、報酬の約束をしている場合でも例の女中から報酬を得ることができます。

本当の終幕 後日談
 事件から約一ヵ月後、大正12年(1923年)、9月1日、午前11時58分、相模湾北西を震源とするマグニチュード8に近い大地震が発生します。
 死者9万9千331人、行方不明4万3千476人、家屋の全壊12万8千266戸、半壊12万6千233戸、焼失44万7千128戸。
 世に言う関東大震災です。
 果たして、彼女の『歌』がこの災害を呼び寄せたのでしょうか?それとも、ただこれを予言しただけなのでしょうか?
 それを知っている彼女の行方は未だに不明のままです。黒澄綾は未だに『歌』を歌っているのでしょうか・・・・・・。

経験点の報酬と正気度の報酬
 探索の終了後に得られる正気度と経験点(d20)についてです。
 終盤でかなり厳しい展開となることが予想されますので、キーパーは探索者に正気度を多少多めに還元しても良いでしょう。

正気度の報酬(BRP):
 『星の再臨会』へ乗り込み、黒澄綾を奪回できた場合(『天球音楽』完全版の演奏に関係なく):1D10
 『星の再臨会』へ乗り込まないか、黒澄綾の奪回に失敗した場合:1D4
 『天球音楽』完全版を聞いた場合さらに+1
 山県雅子を奪回した場合さらに+1D4

典型的なストーリーゴール(d20):
◆黒澄綾を奪回する。
◆『星の再臨会』を壊滅させる。
◆山県雅子を奪回する。
◆『天球音楽』完全版を聞く。

ボーナス正気度報酬(d20):
 黒澄綾を奪回した場合:1D6
 黒澄綾を奪回できなかったが、『星の再臨会』は壊滅させた場合:1D3