シナリオの概要、真相(キーパー向け)
このシナリオは探索者達がそれぞれの理由(秘密!)を持って、『月光事件』と呼ばれる衆人環視の中で人が消える、という事件を調査の為に、浅草を訪れるところから始まります。
探索者達が調査を進めると『月光劇団』という十二階劇場に入っている怪しげな演劇を鑑賞した後に、『月光事件』を体験します。それは、やはり衆人環視の中で人が消えるのですが、満月ではないのに、満月を目撃し、何かが人を連れ去っていくのでした。
消えた人間の周囲や、『月光劇団』、公園彷徨者達と十二階下と浅草六区、浅草公園を探索することで、事件に関連のありそうな『月光教』という新興宗教に行きつきます。
彼らを調査すると、やはり『月光事件』は彼らが起こしていることが分かり、そして次の満月には『満月の儀式』と彼らが呼ぶ、大規模な儀式が執り行われるのです。
探索者達はこの『満月の儀式』を食い止めることができるのでしょうか。
このシナリオは、探索者が『月光事件』と呼ばれる事件に遭遇してから、満月までの間が探索の期間となります。
探索者の練度によるところもありますが、大体三日程度を想定します。キーパー各位において、想定するプレイヤー層の練度等から探索の期間を決めてください。
『月光事件』は、『月光教』、シュブ=ニグラスの信奉者たちがムーンレンズを使って引き起こしています。
それはシュブ=ニグラスに祝福されしもの達が持つ真紅の輪の呪文と、ムーンレンズ、そして『月光教』の教祖である美紗崎詩由の力によって、彼らの根拠地である江津森、ムーンレンズの番人が待機している御山を異界化して繋げ、ムーンレンズの番人に『月光事件』に巻き込まれた者を生贄として捧げているのです。
『満月の儀式』は、満月のときに最大限に力を発揮するムーンレンズとその番人を完全に浅草の街に呼び出し、大規模に生贄を捧げる儀式です。
シュブ=ニグラスに祝福されしものへの変異は、身体のみではありません。正気度が大きく失われるということもありますが、身体の変異に伴い精神も変容を始め、シュブ=ニグラスを信仰し、他の人間も同じく母親の祝福を受けさせようとするようになります(そうなるのが当然で、その方が幸せなのだ、と考えるようになります)。