二重幻想的舞台 スレッドL 『黄衣の王』、上演


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スレッドL 『黄衣の王』、上演

 探索者が『黄色の印』を手に入れていない場合は、こちらのスレッドが終幕部となります。
『黄衣の王』が上演され、そして本物の黄衣の王が顕現します。
  1. 『黄衣の王』が上演される
  2. 援軍
  3. 援軍:黒澄綾
  4. 援軍:レディ・ワイルド
  5. 援軍:ミ=ゴたち
  6. 援軍:その他
  7. 黄衣の王を撃退した場合
  8. 黄衣の王の撃退に失敗した場合

『黄衣の王』が上演される

 オペラ座館の特別公演、オペラ座少女歌劇団によるオペラ『黄衣の王』の上演日となります。
『黄衣の王』の演劇が進めば進むほど、客席はどんどんおかしな様相を呈し始め、そこかしこで奇妙な叫び声、罵り合いが始まります。しかし、この異様な状況に、客席も、舞台上も全く動揺せず、ある意味淡々と進んで行きます。
 そして、一幕が終わり、二幕の開始とともに、観客席の暴走は激しくなり、ついにオペラ座館の外に暴徒が溢れ出します。
「あの方が来る!」
「王が来られるのだ!カルコサより支配と統治が始まるのだ!」
 そんな状態の客席を全く無視して、舞台の上には、少女歌劇のメンバーが『黄衣の王』の第二幕を演じており、黄衣の王が顕現した場面を演じています。

「わたくしたちにはやめてください。ああ、王よ、わたくしたちにはやめてください」

 劇場内に、カッシルダの悲痛な訴えが響く。
 舞台の中心に、顔の部分には何もなく、ぼろぼろの、黄色の色合いに見える幻想的な色のローブをまとった黄衣の王が立っていた。
 時に彼は後光をまとっているように、またある時は奇怪な翼を広げているように見える。
 黄衣の王をとりまくように、王を小さくしたような小さな踊り手の集団が、彼らにしか聞こえない音楽に合わせて優雅に踊っている。

 今、舞台の上には、本物の黄衣の王が顕現していた。

 黄衣の王と、蒼白の踊り手を目撃した探索者は、1D3/2D6の正気度を喪失します(蒼白の踊り手と合わせての喪失分です)。

 このタイミングで、今まで伏せていた狂気のハンドアウトを表替えして、その内容を確認してください。探索者は、この場面はその内容に沿った狂気に陥っていることになります。
 これらの狂気は通常の狂気と同じ扱いである為、《精神分析》が可能であることを忘れないでください。

 もしも、『黄衣の王』が上演された状態で、正気を保った探索者が一人も居ない場合、『黄衣の王』は滞りなく上演され、黄衣の王はオペラ座館に狂気を撒き散らし、その場には正気の人間は一人も残らないことになります。

『黄衣の王』の第二幕が始まり、ハンドアウトの確認が終了後、黄衣の王との戦闘に突入します。

援軍

 各勢力に助力を得ることを約束している場合は、以下のようになります。

黒澄綾

 どこからともなく、『歌』が劇場内に響きます。
 一切、反応の無かった黄衣の王がその歌の出所を探るように、首を動かします。
 そして、5番のボックス席には、仮面を付けた綾が立っています。
「今日は特別ですよ、音楽の天使が(ここで、彼女は小さく笑う)貴方がたを守護に参りました」
 この歌は、特別に『黄衣の王』を邪魔する為に彼女が作った、擬似的な魔術です(当然ですが、彼女しか知らず、彼女しか歌えません)。
『歌』と形容したものの、それは言葉ではなく、かといってただの声でもない、そんな奇怪な『歌』です。
 この『歌』を聴いた探索者は、0/1D3の正気度を失います。
 この歌は毎ラウンド、黄衣の王に2D10のダメージを与えます。
 同時に、蒼白の踊り手たちの動きが乱れ、まともな動きをしなくなります(黄衣の王の盾として、探索者の行動を阻害する以外はできなくなります)。
 綾は一度姿を見せた後、すぐに引っ込んでしまいますが、『歌』は続きます。オペラ座館内を反響して響くこの歌の出所を掴むことはできません(よって、黄衣の王は綾を戦闘時の目標にしません)。

レディ・ワイルド

 それまで、道化の格好で仮面を付けていた千鳥が、するすると蒼白の踊り手たちの間を抜け、距離を取って黄衣の王の前に立ちます。
 仮面を外し、投げ捨て、道化が王にするようにおどけた一礼をすると、「レディ・ワイルドの名において、この劇場からの退去を命じます」と高らかに宣言します。
 当然、黄衣の王はゆらりゆらりとするだけで、全く反応を示しません。
「ここは我が女王の領域である。汚すこと罷り成りません!」
 千鳥がそう叫ぶと、劇場のそこかしこから猫が溢れ出ます。次から次へと猫が沸き、走り、駆け、まるで猫の雪崩が黄衣の王に襲い掛かります。
 この猫雪崩は、黄衣の王と蒼白の踊り手の行動を束縛し、行動に1/2のペナルティを与えます。
 同時に、猫たちが群がり、毎ラウンド1D20のダメージを与えます。
 しかし、探索者達の足元にも猫がわらわらする状態になる為、移動が半分の4になり、肉体を使った技能のロール(この場では特に、戦闘系の技能、《回避》等)に-20%のペナルティを受けます。
 無理やり移動をした場合、通常の8単位の移動が可能ですが、その場合、DEX×5のロールに失敗すると転倒し、猫に踏み荒らされ1D4のダメージを受けてしまいます(この他、このロールの結果に関わらず、オペラ座館周辺の猫たちに嫌われるようになります)。

ミ=ゴたち

 重電気ライフルとバイオ装甲を装備した、重武装の屈強のミ=ゴ2体が加勢に駆け付けます。
※通常の電気ライフルだと、黄衣の王のCONに打ち勝つことが不可能なので、ここでは重電気ライフルとしています…。
 天井部分、大リハーサル室の窓辺りから飛び込んできて、舞台天井の辺りから黄衣の王を急襲します。彼ら、ミ=ゴ同士では連携しますが、探索者とはコミュニケーションを取れない為、探索者の要望通りには動いてくれません。
 綾とミ=ゴが休戦しておらず、綾が登場している場合、彼らは一瞬動揺しますが、まずは黄衣の王を片付けるのが先だ、結論付けます。

 重装備ミ=ゴA STR 15 CON 16 SIZ 14 DEX 14 POW12 DB+1D4 耐久力 15
 重装備ミ=ゴB STR 14 CON 13 SIZ 15 DEX 17 POW14 DB+1D4 耐久力 14
武器:
 ハサミ 60%、ダメージ 1D6+DB+組み付き
 重電気ライフル 75%、ダメージ 2D8+麻痺 1ラウンド1回の射撃
装甲:
 バイオ装甲 8点

その他

 普通に殴るだけでも黄衣の王の撃退は一応可能ですが、王の耐久力は異常に高いです。
 各勢力の助力が得られていない場合か、あるいは探索者の機転によって劇場の大シャンデリアを落とす、という手段も可能です。
 この大シャンデリアは、大リハーサル室の装置を操作すると下に落とすことが出来ます。
 この場合は、黄衣の王をシャンデリア下まで誘導する必要がありますが、この大質量の落下物が直撃すれば、10D10のダメージを与えることにして構いません。
(当たるかどうかは《幸運》、シャンデリアの落下装置の操作を《機械修理》、タイミングを計る為に《聞き耳》等で合図が分かるかと言った多重の段階を踏むのもよいかもしれません)

黄衣の王を撃退した場合

 黄衣の王の耐久力を0にした場合、彼はひとまず帰っていきます。
 その時に、『黄色の印』と『蒼白の仮面』も一緒に持って行きます。
 後にはぐちゃぐちゃになった劇場と、気絶した少女歌劇のメンバーの群れが残ります。
(探索者に加勢した綾やミ=ゴ、猫達も、戦闘が終了すると同時に姿を消します)

黄衣の王の撃退に失敗した場合

 劇場からあふれ出した狂気はそのまま浅草の街を席巻します。
 浅草に群がる人々は、『黄衣の王』を見、その狂気に囚われるか、死ぬかして、浅草はカルコサとなります。